煙台市 (Yantai)
山東省最大の漁港であり、なおかつ最初期に対外経済開放された沿岸都市の一つで、産業都市としても急発展している. 現在は環境のよさ、景観のよさ、投資環境のよさが中国でも指折りと評価されている. 海岸線に沿って広がる砂浜や断崖は、観光地として全中国から人が集まる.
かつて西洋人にはチーフー(Chefoo)の名で知られたが、これは伝統的に煙台の行政中心であった市の東寄りにある「芝罘」(、日本語読みは「しふう」)という陸繋島に由来する. 今日の「煙台」という名は明の洪武帝の治世だった1398年(洪武31年)に初出する. この年、倭寇対策のために奇山北麓に城が築かれ、その北の山に倭寇襲撃時に警報の狼煙を上げる塔が建設された. これが簡単に「煙台」とよばれるようになった.
煙台は山東半島の北岸の中心部である. 北の渤海をはさんで遼東半島と向かい合い、東は黄海をはさんで朝鮮半島と対峙する. 市の中心がある芝罘島は典型的な陸繋島で、その他にも大小63の島や岩礁が沿岸に点在しており、廟島諸島(Miaodao)が北の渤海中央部に向かって伸びている. 有人島の数は15. 西側は渤海の最南部の湾、萊州湾に面している.
海岸線の長さは909kmで、地形は36.62%が山地、39.7%が丘陵地(100m - 300m)、20.78%が平野、2.9%が水面である. 山地の平均標高は500mで、最高点は崑嵛山の922.8m. 市街地化した面積は 2643.60平方km.
5km以上の長さの川は121ある. 大きな川には、五龍河、大沽河、大沽夾河、王河、界河、黄水河、辛安河がある.
海に面しており、夏は比較的涼しく冬は温暖で、年平均気温は11.8度.